青エク

□生まれ変わりもしもシリーズ 完結編
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※これは生まれ変わりもしもシリーズの「その花の名を」の続編?小話となってます。
おまけとして書かせていただきましたが甘甘の話になってます!よろしければどうぞ!!






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暖かな陽射しの中で私は窓の外を眺めていた。



今日は久し振りに晴れたから洗濯物を干さないといけないのに…ついうとうととしてしまいそうになる…。


「あ。」



そんな私の目線の先に



洗濯かごを持ったメフィストが現れた。



広い庭に立ちながら…洗濯物を干している。



「てか…なんかすごいカッコつけてる…?」



なんのアピールか知らないけどいちいち動きがキビキビしていて…チラチラとこっちを見てくるその姿は笑えてくる。



「バカなんだから」



でも



なんだか夢みたいな光景に見えるのは私も末期なのかな??




「いや〜今日はウザいくらいに天気が良いですね」



洗濯を終えたメフィストはそう言いながら部屋に入ってきた。



その清々しい姿といったらなんて憎らしいんだろうか…



「ありがとう♪洗濯物干してくれて…」



私がそういうとメフィストはまるで褒められて照れる5歳児のようなリアクションをした。



「なんだ気が付いていらしてたんですか?大した事ではありませんのでお気になさらないで下さい♪」



あんな目の前で干されたら誰でも気が付くに決まってるでしょうが…



メフィストとは長い付き合いになるけどいまだによくわからない…



「紅茶でもお入れしましょうか??」



「ありがとう。何だかサービス精神満載だね」



陽射しを浴びながらコポコポと紅茶を入れるメフィストは本当に優しくて綺麗だった。



「妻に尽くすのは夫として当然です♪それに貴女はもう一人の体ではないんですから…」



そうメフィストに言われて私は思わずお腹を撫でた。


「そろそろですね…本当に楽しみです♪」



メフィストはそう言ってお腹を撫でる私の手にそっと自分の手を重ねた。



「もうすぐ会える。ずっと待っていましたよ?」



そう言って幸せそうに笑うメフィストを見ていると泣きたくなるくらいに嬉しくて夢みたいだと思った。



不安がなくなる日は来ないし綺麗事だけで済む運命じゃない…



それでも…



この子を身籠ってからまた私は再確認する事が出来た。



私が選んだ運命は正しいのだと…



今確かにそう思う。



感傷にひたる私の事を



よそにメフィストは



「貴方は可愛く可愛く産まれてくるんですよ〜」



わざとらしくも…懐かしい呪文をかけはじめた。



ずっと夢見てきた幸せな光景だと…思った。



庭にはたくさんの花が咲き


私はもう一人じゃなくて



隣には貴方がいる。



泣きそうになったけどまたメフィストにバカにされたらしゃくなので私はぐっと涙を堪え…



「いい加減に違う言葉もかけてあげてよね」



と仕返しに懐かしい言葉で答えた。




強がる私を見透かしたように



メフィストはまた



悪魔の微笑を浮かべた。








20120103


初期の作品の「残すもの」と少しだけリンクしていたりします(*^^*)
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