青エク

□G続 貴方がいいのに
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※これは「貴方がいいのに」の雪男目線になります!ぜひ本編をお読みになってからご覧下さいませ!




ではどうぞ!!







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気持ちは隠し通すつもりだった。



なのに理事長が好きだと彼女の口から聞いたら閉じ込めていた気持ちが…溢れ出した。



彼女を困らせるつもりなんてなかったのに…。


最初からわかっていた。



理事長を彼女が好きなのは見た瞬間にわかっていた。
視線が…空気が…



好きだと伝えていた。



見ている限り二人は相思相愛という訳でもなくどう見ても彼女の片想いだった。


最初は心配で見ているだけだったけど気がついたら…


好きになっていた。



ひたすらに誰かを思う彼女の横顔は綺麗で…その瞳が心が僕に向いてくれたらと思うようになった。


勉強が苦手でも一生懸命に出来るまでやり遂げようとする所も


道に咲く花に立ち止まり…花の名前を嬉しそうに僕に教えてくれる所も


すべてが愛しかった。



気持ちを隠し通せず好きだと言った後もただそばにいれたらいいと自分に言い聞かせていた。


我慢するのは得意だった。


でも…彼女に名前をふいに呼ばれた時に


すべてが音をたてて壊れた。



もっと名前を呼んでほしくて…



彼女を独占したくて…



好きになってほしくてたまらなかった。



理事長のもとに行く彼女の手を掴んだもの



僕の精一杯のわがままだった。



驚いた顔をして瞳いっぱいに僕をうつす彼女は可愛くて…やっぱり諦めるなんて出来ないと考えた。



そして彼女の後ろに見える理事長の顔



視線がぶつかった。



理事長は冷血な目をしていた。


それが彼女に本当に興味がないからなのか…


それとも彼女を思うからこそなのか


僕にはわからなかったけど


どっちにしろ敵は…強敵だ。



そう実感した。



彼女の手を離して一人並木道を歩きながら



どうしたら彼女が少しでも僕を好きになってくれるのか…考えていた。



風は冷たく吹いていたけど


手に残る彼女の体温の暖かさは



消えることなく僕の手の中にあった。






20111123


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