青エク

□C続 運命
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これはもしもシリーズの「運命」メフィスト目線になります!よろしければどうぞ!




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待ち続けると決めた



本当に…彼女が愛しかった


その長いまつげも…



私を呼ぶ声も…



その小さな手も…



すべてが愛しく



忘れる事など出来なかった


彼女以外を愛する事など出来ない…



私が待つのは



彼女ただ一人だけでいい。




また廻り合う未来




約束だけが




私のすべてだった。




でもそんな永い永い時の中


彼女は突然やって来た。




人間とは弱く儚い



大切に思うほど裏切られる。



妻がこの世を去ってからは人間とは関わらないようにしていた。



なのに…



突き放さないといけないと…悪魔に関わらないのが彼女の為だと冷たく接しようとしても



まるで私以外に頼れる者などいないとでも言うような瞳を見ているとついかまいたくなり…



いつの間にか彼女がそばにいる事が当たり前になった。



くるくると変わる表情は実に面白く



ふと見せる横顔は何か闇を抱えている気がするが美しい。



彼女に髪飾りをプレゼントした。



いつも懸命に生きる彼女に何かを贈りたかったからだ…



それだけのはずだった。



彼女を送り届けた帰り道…立ち止まって私は少しだけ彼女に触れた指先を見つめた。



触れた瞬間に感じた言い様のない…感覚。



私にはまだそれが何を意味するのかわからない…



震える手でゆっくりと胸のポケットに指を入れ亡くなった妻の写真を取り出した。



流れてゆく時のなかでそれはもうボロボロになっていたけどそれでも手放す事など出来なかった。



たしかに…



彼女に対して今までにない感情を抱いているのは事実。



しかし



そんなものに



意味などない。
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