青エク

□I生まれ変わりシリーズ 完結編
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彼女の誕生日と妻の命日が同じだと知らないはずの彼女がどうしてその日に朝早く一人妻に追悼の花を贈るのか



どうしてあの部屋が妻が死に際に使っていたとわかるのか



彼女のためを思って私と娘が秘密にしている事言わないでいる事を彼女が知っているのか…



彼女がやはり妻の生まれ変わりである事は間違いない。



しかし



もうそんな事私にとっては関係ないんです。



楽しかった日々も辛い過去も彼女がそれを思い出しても…それでも私のそばにいてくれると言うならそれを私は受け入れたい。



過去は過去だと受け入れて未来を描く貴女のそばにいたい。




彼女の不器用な嘘を私は守りたい。



そう思うんです



貴女もご存知のように辛い別れが待っています。



綺麗事を並べても離ればなれになるのは辛い



しかし…



私は階段の途中で立ち止まった。



「?どうしたの?」



不思議そうにこちらを見る彼女にゆっくりと…



ひざまずいた。



「メ…メフィスト?」



戸惑う彼女の手の甲に口付けをして私は…



「結婚して下さい」



と言った。



辛い道だとしても



貴女となら乗り越えていける。



前もそうでしたし…



今度はもっと私もうまくやれるはずです。



しばしの沈黙の後



鈴のようにきれいな声で貴女は



「はい」



と言ってくれた。



見上げた彼女の笑顔は



死に際に幸せだった≠ニ微笑んだ妻の笑顔に



よく似ていた。







20111102




生まれ変わりシリーズはこれで本当に本当に完結です!!


応援して下さった方々ありがとうございました!
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