青エク

□続 独り占めの方法
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※これは「朝」燐verヒロイン目線です。


よろしければどうぞ!!




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「信じられないよ…」



燐と同棲するようになってしばらく経つけど



燐の寝相の悪さにはさすがに呆れてしまう。



「暑いにしても…」



布団は蹴り飛ばして遥か向こうだし私に抱き着く力は半端じゃない。



「燐?ちょっとだけ放して?」



優しく呼び掛けても無駄。燐は絶対に起きないから…


「燐!!」



怒っても無駄。
声の大きさは関係ないみたい。



「…燐が悪いんだからね?」



ゆっくりと私は手を伸ばして燐の鼻をつまんだ。



しばらくすると…



「ぶはっ」



燐は飛び起きた。



「殺す気か!?」



「だって苦しいんだもん!私は燐の抱き枕じゃないんだからね??」



「う…っ」



「わかったなら少しは離れて寝てよね」



私はそう言うと固まる燐を放置して再び布団に入った。



「……」



数分後…。



「信じられない…」



私は再び起こされた。



燐はしょうこりもなく…
また私を後ろから抱き締めていた。


「燐…っ」



ゆっくり体を反転させるとそこには絵に書いたようにしょんぼりとしている燐の姿。



「…燐…??」



「お前がいなくなりそうで…嫌なんだ…」



「り…ん…?」



こんなに一緒にいるのに…


こんなに燐を愛していると伝えてるのに…



燐の不安は消えない。



「…大丈夫…どこにもいかないから…」



どうしたら燐の悩みは消えるのかな…私には分からなかった。



私はただぎゅっと燐を抱き締めた。



「…結婚しようぜ…」



急に耳元で言われた言葉。


「え?」



「…サタンの息子の俺がバカな事いってるのはわかってる…でもさ…不安だ…お前を嫁さんにしたい…」



燐との間に結婚なんて言葉出たことなかったから…燐は避けてるんだと思っていた。



「寝惚けてるの??」



「…わかんねぇ…でも…ずっとそうしたかった…」



燐はゆっくり目を閉じた。


「…朝また起きたらもう一回言うからさ…返事きかせろ…お前今寝惚けてるかもしれねぇし…」



寝たふりをしてる燐の耳は真っ赤で起きてるってバレバレだった。



涙がにじんで寝てなんかいられなかった…




朝が待ち遠しかった。



いつか辛い事が待っていたとしても…私は燐のお嫁さんになりたかった。




20111026

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