青エク
□D続 花のブーケA
1ページ/2ページ
※これは「続・花のブーケ」続編でメフィスト目線となっております!
本編をお読みになってからの方が楽しめるかと思います!
ではどうぞ
↓↓↓↓↓↓
彼女は誕生日に花がほしいと言った。
その笑顔が愛しいと思ったはずなのに…何故か悲しかった。
彼女がこの世を去った妻と同じ事を言ったからだろうか…
「花束がいい!両手に抱えきれないくらいの花」
必ず誕生日にはそう言う…遠い昔の妻の声が聞こえた気がした。
彼女に好きだと言われた時確かに嬉しかった。
それに嘘偽りはない。
「…しかし…急に怖くなりました」
妻が眠る墓石に触れながら私は呟いた。
繰り返される事に…
彼女を幸せにする自信はある…しかし
結末が怖い。
妻と過ごした日々は確かに幸せだった。
満ち足りていた。
妻の笑顔が好きだった。
なのに…
「何故でしょうか…」
今はもう貴女の最後に見た。死にゆく顔しか思い出せない…。
いつか彼女のそんな顔を見る事になる…
その変わることのない未来が怖いです。
「…結局は逃げたんです」
好きだと言ってくれた彼女から…
悪魔の話をしたのもそうだった。
私は自分で決める事を恐れて
すべてを彼女にゆだねた。
どんな結末が来たとしても…
彼女が選んだから仕方がないと
「これじゃ…本当に悪魔そのものだ…」
花言葉に込めた気持ちも
思い出してほしい
私は貴女に相応しい
すべて彼女任せだ
「なんて…大人げないんでしょうかね…」
彼女と共になる事がいい事なのかさえわからなくなっている。