青エク
□A続 私の知らない記憶
1ページ/2ページ
※これはメフィストシリーズ「私の知らない記憶」のメフィスト・娘目線です!よろしければどうぞ!!
↓↓↓↓↓
「いい加減機嫌を直して下さいよ」
突然彼女を連れてきた事をよほど根に持ってるのか娘は彼女が帰ると部屋に閉じ籠ってしまった。
「信じられない!!心の準備ってもんあるでしょ!?」
喜ぶと思ったのにやはり年頃の女性とは実に難しいですね…。
「嬉しくなかったですか?」
私がそう言うとバンっと扉が開いた。
「嬉しいに決まってるじゃない!パパのバカ!」
「それは失礼しました」
娘は今にも泣きそうな顔で私に抱きついた。
「私の名前…ママがつけてくれた名前いいねって言ってくれた…」
「よかったですね」
「私達の家…広くてわかりにくいのに…迷わずに御手洗いに行ってた…」
それには私も驚きました。
確かに記憶があると証明された。
「あれはママだわ…そうでしょう!?」
娘の気持ちもわかる…
大好きだった母親が帰って来るかもしれない…
色んな複雑な感情はあっても嬉しいのだろう…
でも…
「彼女にいきなり母親を要求するのはレディとしていかがな物かと思いますよ?」
「なっ」
彼女は私の妻だったかも知れないが今は違う。
「じゃあ…もう…」
「焦らなくてもいいじゃないですか?友達になったらいい」
今まで幾年の月日を待った。今更数年間などたわいない。
そばにいれたらいい。
「…私がママの友達になるなら…絶対にパパに渡さないんだからね?」
「それは愉快なゲームですね♪」
「負けないわよパパ?」
娘はそう言うとどこかに消えてしまった。
これからも飽きることはなさそうですね…。