スター☆ガール
□第1話
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「……桐島、次はねぇって言ったよな?」
「…すみません。」
「謝って済む問題なら初めっから教師なんざいらねぇんだよ」
「…すみません。」
「さすがに、今回ばかりは見逃すわけにはいかねーな」
椅子に腰掛け、机に肘をのせその死んだ魚のような瞳で私を見据える先生──坂田銀八がくわえ煙草で言った。
私はこの銀魂高校に転校早々、クラスの男の子を殴ったりカツアゲしていた下級生の男の子を殴ったりして、何度も謹慎や悪い時では停学処分をくらっている。
所謂、問題児だ。
それでも退学にならなかったのは、私のクラス──3年Z組が問題児の集まりで、殴る蹴るなんて日常茶飯事だったため、私の行いはさほど目立たなかったからである。
もっとも、先生達が大目に見てくれたというのもあるが。
とにかく、この銀魂高校というのは一風変わった学校なのだ。
まぁそんなこんなで、こうして毎日元気に学校へ通えているわけなのだが、実は今、最大のピンチを迎えている。
「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
広い職員室に張り上げた声が響く。
「確かに先に手をだしたのは私だけど…!!もとはと言えば向こうが…」
「ハイハイ。お前は友達を助けようとしてやった事だもんな。こんな事で退学になんてなりたくないよね。うん、俺も退学にはしたくねェ。」
「えっ、それじゃあ…!!」
私は一つの希望に縋るような思いで先生を見つめた。
「そこでだ。」
しかし、そんな私を余所にさっきよりも強い口調で言った先生の言葉に輝かせていた私の瞳が曇る。
何か嫌な予感がする……
「一日、俺専用のメイドになれば見逃してやる。」
…………は?
私の思考が追いつかない。
メイド?
めいどって何?
made?それともmaid?
「まァ、メイドっつっても、俺の補佐役みてーなもんだな。」
・・・・・。
「はァァァァァ!?」
「ちょ、お前、声がでかい!」
第1話
教師だって生徒と仲良くしたいもんだ