小説

□二次会の後に懺悔
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仕事が終わって、そのまま上司の家に泊まった。


3月の終わりに退職する同僚の送別会に出席した。


お互い、車だからビールは呑んでないが、話の流れで泊まる事になった。







何度か身体を重ねた事もあるが、お互い妻子持ちの立場でしかも男同士。



なにか、頭の奥に白い霧の様な物が掛かっているみたいだ。



いけない事なのに、駄目なのも解っているのに
あの人の言葉には逆らえない。



脳に圧力が掛かったみたいで身体中熱くなる。




正直、麻薬と同じだ。


一度が二度になり、二度が三度になる。


気が付けばどっぷりハマっている。







「あっ…な、に…?」



急に後ろから身体を引っ張られた。





そう。



今日は部長の奥さんと子供が里帰りで居ない。



だから、誘われた。


入社して、初めて心から一緒に居て楽しいと思える相手だったし、次第に惹かれていった。



「不破…手、冷たい」


鉢屋はそう言うと雷蔵の手を取り自分の唇を落とした。



「ちょっ」



その熱で雷蔵の身体が跳ねる。



「どうした?」



そのまま掌から指先へと舌を伝わせる。


「……熱い…」




顔中が熱くなる。

指先が震え、まともに立っていられない。




「不破…好きだ」




鉢屋は耳元で囁くと雷蔵の身体をベッドへと誘導する。


「…や、流石に…恥ずかしい」



うつ向きながら相手を押し退け様とした瞬間だった。


鉢屋は雷蔵の肩を掴み自分の方へと引き寄せた。



「んっ…はっ」



その薄い唇に自分の唇を重ねる。



お互いの口内へと舌を挿入する。


歯列を割り互いの舌を絡ませる。







「あっ…ふ、んっ」



息が出来ないのか、雷蔵は思い切り首を左右に振る。

だが、止めるどころか上顎に舌を伝わせる。




「や、め…っ」





水音が部屋中に響く。


唇を静かに離すとお互いの唇から透明な糸が伝う。




「……止めてって言ったのに」

雷蔵は袖口で唇を拭う。



「…その為に来たんだろ?」



そっと髪を撫で上げる。




「……そうだけど……」





「だったら、解るな?」






鉢屋の言葉に頷くとズボンのチャックを下ろし、布越しに唇を落とす。



ねっとりと先走りで下着に染みが作られていた。



「…んっきもひいいでふか?」


その行為をしながら自分を見下ろす相手に問いかける。



徐々に反応して来るのが嬉しくて更に舌を伸ばす。



布越しで感じる熱と匂いに興奮した。



雷蔵は相手の下着をゆっくりとずらすと硬く大きくなったモノに夢中でしゃぶりついた。




「………んっ」




鉢屋が小さく呻く。



自分の行為に反応してくれた事が嬉しくて、更に喉の奥まで呑み込む。




「う、ぐうンンっっ」



喉の奥でドクドクと脈打ち更に硬さを増していく。



据えた匂いが鼻を刺激する。









「…雷……もう、良い、っ」



力任せに雷蔵の頭を掴み腰の動きを速めた。



「っンンン!!!!!」

口内の入口から喉の奥までが先走りと熱で頭の中が霞む。




「も……イッ」




そう呻くと今でも破裂しそうな己自身を雷蔵の口内から引き抜いた。









「!?」




その瞬間、雷蔵の顔面めがけ勢い良く達する。






「…すご……ベトベトだな」


床に座り込みボーゼンとする相手を見下ろし言葉を掛けた。





「……他人事じゃないっすよ……」



雷蔵は指先で精液を拭うと自分の口元に持って行った。




「…口の中に出してくれれば飲んだのに……もったいない」



丁寧に指に付いた精液を舐め上げる。



「…まだ出しきれて無いですよね?」



そう話すと、達したばかりの鉢屋を掴み上下に手を速めた。







「ばっ…なに?」




「まだガチガチですね。早く……下さい……」



雷蔵は更に手を速め、鉢屋を加え込んだ。








「……っイッたばかりだから……すぐ……」





鉢屋はきつく瞳を閉じて全身に力を込めた。




雷蔵の肩を強く掴む。




一際大きな息を吐いた瞬間だった。



鉢屋は二回目の射精を達した。









「…あっんんっ…は、」





ゴクゴクと喉を鳴らし先程出された精液を飲み干していく。





「……やっぱ、苦い………。」




へらへらとした笑みを浮かべ微笑む。









「…気、済んだか?」




「……もう、寝る」




そう呟くと鉢屋は布団を被り床についた。




「は?最後までヤんないの!?」



慌てて布団ごと身体を揺する。



「…疲れた」
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