僕らの玩具

□三角関係
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「んっ・・・ふ、あ・・・」



ねっちょりとついてまわる舌に思考回路は奪われ、何も考えられなくなる。

火照った体をまさぐられぴくりと肩が上がった。



「はぁっ・・・ハァッ・・・」



荒い息をしてるのは私だけで、恭弥は涼しげな顔なのがムカつく。

今度は首筋や色々なところにキスをしてきて、くすぐったい。

そうして、行為が次の段階に進もうとしたそのとき・・・


バンッ!


突然教室の扉が開いた。



「あー!!恭弥君が学校で不純異性交遊?やってる!」

「ツ、ツナ・・・」

「煩い。邪魔しないでくれる?」



不機嫌顔で教室に入ってきたのはツナで恭弥をものともせずに私に抱きついてくる。

体が熱いからあんまり触んないで欲しいなー・・・

それでも、子供みたいなツナが可愛くて頭を撫でてやった。



「風紀委員長が風紀乱しちゃいけないんですよー」

「乱してないよ。セックスは人間の本能だから」

「人間には理性があるから我慢しないといけないんです!」

「・・・」

「・・・」

「ほら2人とも!喧嘩しない!!」



睨みあう2人の間で私は溜息をついた。


雲雀恭弥 沢田綱吉


並盛中学校に通う2人は私の従兄弟で・・・恋人という関係にある。一応は。

もう一言付け足せば恭弥は私の主人で一応私は恭弥のメイドでもあった。

始まりは恭弥が、セックスってなぁに?と聞いたツナに実演して見せたってところなんだけど・・・なんだかんだいって2人に甘い私は抵抗できなくて・・・

結局その関係は恋人という関係になり・・・2人も一応は納得しているようだ。



「だ、だってっ・・・俺はこうやって昼休みと放課後しか会えないのに恭弥君は咲希ちゃんといっつもイチャイチャイチャイチャ・・・!!」

「な、泣かないで?」

「泣いてないもん〜!!」



確かに泣いてはいないけど、目をうるうるさせて今にも涙をこぼしてしまいそうで・・・いつまでたっても子供みたい。

だから甘やかしたくなってよしよしって頭を撫でて抱きしめちゃうのはしょうがないと思う。ツナ、可愛いんだもん。

それを不機嫌そうな表情で見ている恭弥ももういつものこと、日常になってしまった。これでトンファーを出すことをしないのはやっぱりツナの言うことに一理あると思ってるからなのかな?



「ツナともしよ?」

「え・・・」

「僕が咲希としてないのに何で綱吉とするのさ」

「いいじゃん!!」

「3Pは昨日やった」

「あのねぇ!!」



放送禁止用語が飛び交う会話を表情ひとつ変えずに話し合うツナと恭弥を見るのはいつものことだけど、いくら聞いていても慣れるわけもない。赤面してしまう。私だけが。



「って、あれ・・・?ツナ、ほっぺ・・・なんか赤くない?」

「え?うん。バスケットボールぶつかっちゃって」

「えぇ!?大丈夫!?保健室いったの?」

「大丈夫だよ!俺男だから!!」

「男って・・・。関係ないでしょ!」

「じゃぁ、もし恭弥君がバスケットボールに当たったら心配するの?」

「そもそも恭弥は当たらないね!トンファーで跳ね返すから!」

「当たり前でしょ」



恭弥がバスケットボールに当たるなんて風邪を引いていてもありえない。見れば見るほど、ほっぺが赤いように見えて・・・救急箱を取ってきて手当てをした。

しなくてもまぁいいんだろうけど、見てて痛い。でも、手当てしても見てて痛かった。ツナは何だか不服そうだけど大人しく手当てされてくれた。



「ほら、そろそろ帰りなよ。これ以上サボるとまた奈々さんに小言言われるから」

「うぅ・・・」

「大丈夫!恭弥とは今日はしないから。ね?」

「う、うん・・・」



不満そうだったけどツナは大人しく帰ってくれた。恭弥はまだ委員会の仕事があるらしく学校にいるらしい。

私も本を読みながらそれを待っていた。
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