ご主人様とメイド
□お仕置き
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無理やり犯されているのにそれが昨日よりは確実に快感になっていた。こうやって少しずつ侵食されていく自分が怖い。
それでも、まだ理性は残ってて。なにがあったって自分から求めるようなことはしたくなかった。
綱吉様は私に言わせようとしている。でも言わない。絶対言うもんか。
心にそう決めて、黙り込んでいると綱吉様の顔から笑みが消えていく・・・どころか、ますます笑みが広がった。
でも、笑みと言うより・・・冷笑に近い。
「言わないならお仕置きするよ?」
「勝手に・・・すれば!」
「そう」
「・・・っ」
綱吉様の顔から笑みが消えた。悪戯が過ぎたとでも言いたいように。
でもっ撤回なんてしない。負けたくないの。これ以上壊れたくないの。
「来い」
「ひっ、あ、やだ!」
「咲希?」
「やだやだ!!もういや!!」
ぼろぼろ涙を流して、手を振り払った。
彼が、イライラしてきたのが分かる。
だけど、そんなことどうでも良かった。
「いいよ!!もう、知らない!!もうやだ!!なんで、あんたなんかの玩具にならなきゃいけないの!!そんなになるぐらいなら死んでやるから!!」
袖から隠し持っていたナイフを取り出し、自分の首につきつけた。
綱吉は不愉快そうに眉をひそめる。
そして、
ガッ!!
カラン カランッ
一瞬で、手からナイフが落とされた。
慌ててナイフを拾おうとしたけど、
グリッ
「っ、あ゛!!」
手を足で踏まれて、思わず痛みに顔を歪める。
綱吉は・・・本気で怒っているようだった。
「よく・・・やるよね。リボーンもこんなもの持ち込ませて、気付けなかったんだ」
「ぁ、違っ・・・これは、ここから盗んだものだから!!」
「こんな状況にもなってリボーンを庇う?俺が簡単にお前を殺すと思った?」
「え・・・」
暗殺者は殺される。
普通、ボンゴレボスの前でナイフを見せたりなんてすれば殺される・・・はずなのに。
――――どうして?
「そんな簡単に、手放すと思ってるの?」
「だったら・・・殺してやる・・・殺してやるから!」
「・・・・教育・・・する必要があるかな?」
手首を引っ張られ、無理やり立たされた。
離せと抵抗するが、綱吉の力にはかなわない。
「もう、両親なんてどうだっていいんだ?」
「両親殺したら、私も死ぬから!!あんたを殺して私も死んでやる!!」
「あっそ。だったら、調教するまでだよ」
「っ!!」
首に衝撃が走った。
一瞬で、意識が奪われる。
「・・・・クス」
綱吉の笑い声が聞こえた気がした。