小さき雪
□第1話.女の子
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「はぁっ…はぁっ…」
口から白い息を出しながら7才くらいであろう、少女が息を切らして走っていた、走ることは一向にやめず、少女の手には写真が握られていた
「…はぁっ…はぁ…」
が、体力の限界もありスピードは落ち、ついにはトボトボと歩くようになった
「…はぁ…」
寒さで震える手に息を吹きかけながら、少女はトボトボと歩き周りをキョロキョロ見渡した
「…北海道って…どうやっていくんだろう…」
少女は、ポツリと呟き立ち止まり握っていた写真を見た
写真には、双子の少年が写っていた、右側の子はタレ目で銀髪な優しげな少年、左側の子はツリ目で淡いピンク色の髪なやんちゃそうな少年で、二人は笑顔でカメラに向かってピースしていた
「…もうすぐ会える…」
と、口元を緩まし再び歩こうとした途端、視界がグラリと揺れた