本編

□2章-ザン・ウィル・シー-
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───1週間後



ひとまずは、こいつらもここの世界に慣れてきたようで…

「柚希っばたーとって」
「へいへい」
左側にあるソレを向こう側のザンに渡してやる。
「牛乳あったっけか〜…《ぱかっ》…あ、まだある《ばたん》」

ペシミストは牛乳片手にぱたぱたと走って席につく。



「………馴染み過ぎだろ、いくらなんでも…(-_-;)」
ここ一週間でずいぶんこいつらに教えたな…
テレビとか電話とか冷蔵庫やら…
ったく世話のかかるやつらだと思ったと同時に、こいつらのいた世界にはこういうもんがねぇって事もわかった。


《ぴんぽーん》

「あ、やべぇ胡蝶だ」
「早くしないと遅刻するよ〜柚希〜」
ペシミストが玄関側を一蔑してから、柚希に忠告した。
トーストを口に加え、鞄片手に急ぐ。

「んひゃ、ひぇんひゃくほん、たにょむ」
訳:んじゃ、洗濯もん頼む

「わかってるよ〜」
ザンは笑顔で答えるが、果たして昨日教えたばかりの事をやってくれるだろうか…



ガラガラ…

「行ってきま〜す!わりい胡蝶…待たしちゃって」
「いいんですわ、車ですし」
「ありがとな〜胡蝶♪」
トーストをさっさと食い終えて、胡蝶の家の車へと乗る。
あれから何日かに1度は胡蝶の家の車で送ってもらっている。
なんにせよ遅刻はしなくてすむので有難い。

……にしてもあいつらちゃんとやってくれんだろうな…(´ヘ`;)


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