本編

□2章-ザン・ウィル・シー-
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「来るの遅いよ〜もぉ〜。ま、とりあえず大丈夫だったけど♪」
忘れておいてそのセリフは無いだろうペシミスト…

「何があったんですの?ザンさんを、ペシミストさんが呼んだんですの?」
胡蝶は半分程状況を把握出来ているらしい。

「なんかそうみたいだなぁ…おれも良くわかんないんだけど…」
ザンはその大きな瞳を閉じ、腕を組んでうーんとうなる。その仕草は大人びてはいるが、子供にしか見えないので少し微笑ましい。


「…なんでもいーよもー…俺は家に帰る」
くるりと踵を返し茂みに隠れた鞄を拾い上げ、俺は校門のある方へと歩き出す。
えー!と何故かザンとペシミストからブーイングを貰ってしまったが、無視。

「それなら私も行きますわ」
続けて胡蝶も鞄を持ち、寝ていたフレイズタイガーを起こして立ち上がらせる。

「んーじゃあ付いてくー!ザンも来ない?」
余程付いて来たいのか、ペシミストは自分が付いてくと同時にザンも誘った。
「行く〜♪どうせ還れないし」



……はっ!?

「ちょっと待てっ!まさかウチに住むとか言わねーよなっ!?」
嫌な汗が背中を伝う。

「…………だめ?」
ザンもペシミストも目をさっきとは違うキラッキラうるうるな瞳で俺を見つめてきた。

「…ぬぅっ………(`_´;)」

たじろぐ俺。
しかしこの二人をウチに置くには爺ちゃんの了解が無いと…


負けるな俺ッ!!

「駄目に決まってんだろ!!」
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