本編
□序章
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「おめでとう」
「おめでとう ちゃん」
──忘れもしない
「今日は遊園地に行くぞ！」
「ほんとう!?」
「 も大きくなったからな、ジェットコースターも乗れるかもしれないぞー」
──彼は大きな手で、小さな頭をくしゃくしゃに撫でた。
「やったぁあ！……にいちゃんは？」
「 はね… 遠い所に行ったの」
「とおいところ？」
「お前が大人になったから、 も心配いらないって安心して行ったんだ」
「やだ！にいちゃんがいなきゃやだ！ならぼくはずっと大人になれなくていいっ！」
──俺はその瞬間、道路に飛び出していた。
──…危ないっ!!
──大きな鉄の塊は、二人の大人の命を奪った。
即死だったそうだ。