黒子籠球

□スイートガールデー
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「ダルい…てか腰重…っ」



ベッドの上でごろごろ。別にぐうたらしてるわけではない。熱があるわけでもない。…いわゆる月のものが来てしまったのだ。



「今日講義2コマだけだしなぁ…。プリントもらえないのはつらいけど、背に腹は変えられないし…」



先ほど痛み止めを飲んだが即効性があるわけではなく、効くのを待ちながら色々なものを堪え忍ぶ。急に来る腹痛やら腰への鈍痛やらもういっそ殺してくれ、と思ってしまうくらいの拷問に辟易していたら、健介から着信。



『大丈夫か?』



「んー、今日は無理。休む」



『あー、フツカメだっけ?わかった、了解』



既にメールを入れていて、生理だということは知っていたのだが、わざわざ電話をくれた優しさにキュンとする。私はとりたてて生理が重いほうではないのだが、たまに遅れるときの反動がそりゃあもう半端ない。しかも年を重ねるにつれて重くなってくる気もする。
今からこんなこと言ってて、子ども産めるかなぁ…とか将来をぼんやり考える。
健介の子どもかぁ…可愛いだろうな。てか健介いいお父さんになってくれそう。
勝手な未来予想図を立てながらうとうと。段々と効いてきた痛み止めの副作用に、私は身を委ねた。



「…ん」



人工的な明るさに目を覚ませば、「お、起こしちまったか。悪ぃな」と頭を撫でられる。



「いつ来たの?」



「さっき。てか身体の具合大丈夫なんか?」



言われて思い出す。…ヤバい、じんわり痛み出してきた。



「まだ痛い感じ?女って大変だよなー」



「そうだよ。だから女の子には優しくしなきゃいけないんだからね」



「へーへー」



ふざけて言っているけど、実際に健介は優しいし、痛いと言えばお腹をさすってくれる。彼の大きくて温かい手のひらは魔法の手みたいに私のお腹を温め、痛みを緩和させてくれた。



「あ、経済学概論のプリントもらってきたぜ」



「うっそ!健介大好き!超愛してる!」



「ゲンキンなやつだな…」



そう言って唇が触れる。甘くて甘くてとろけそうなくらい、私は健介に甘やかされている。



















乙女デー!













(今日はもう大丈夫なんか?)
(ん。二日目とりあえず終われば。まだ体調すぐには戻らないけど、寝てばっかもいられないしね)
(そっかい。ま、つらかったら言えよ)


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