ついんず

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窓を開けると鍵も掛かってなく、思いの他スムーズに開いた。窓が閉まっていたら、窓割ってド派手に侵入するしかなかったからラッキーだ。音を立てないように静かに開ける。そして窓枠に手をかけると勢いをつけて一気に登った。



「ねぇ。何してんの?」

そう言いながら女の子を押さえつけていた男を殴り飛ばした。
ぐぇ。変な声を出して殴られた男は意識を失っていた。最近の男って弱ぇ。違います。晶さんあなたが強いんです。


「んなっ!?神崎!?ち…違うんだ!俺ら命令されて…!」

「うるせぇ。女の子殴る時点でアウトだ、アウト」

バキっと嫌な音がしてもう一人の男も意識がブラックアウトした。



くるりと女の子を見ると、女の子は気絶してしまっていた。くそっ。どうして気づかなかったんだ。のん気にプランター菜園なんてやってんじゃなかった!



さっき女の子が殴られていたのはお腹だったか…。悪いとは思いつつ服めくると




「…なんだこれ…!」



ひどい痣がたくさんあった。こりゃあ昨日今日のものじゃないな…。とにかく彼女が起きなければ状況もわからない。確か保健室は今日閉まっていたはずだ。保健室周辺でも学校菜園は展開中なので確認済み。


「悪いが風紀室で我慢してくれ」


風紀室とは風紀委員会室のこと。普通は委員会室等ないのだが、風紀委員は悩み相談室までやってたりするので委員会室があるのだ。しかも給湯室に個室もある!金持ち学校め!



晶は意識を失ったままの女の子をお姫様だっこして風紀室まで運んでいった。







男共? 生徒手帳奪って放置だ、放置。





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