ついんず
□09没
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『うぃーっす』
がたんと足で風紀室のドアを開けて入っていく。登校時なのでスカートだが気にしない。中を見れば明らかに寝起きの山田に朝からせかせか動いている日吉、そして黙々と筆を動かす女生徒の姿。
「…はよっす」
『山田、お前また風紀室に泊まったのか?』
「そうっす。楽なんすもん、ここ」
『あーあー。たまにはちゃんと家帰れよ?』
「はーい」
山田はだらだらと返事をすると、ジャージのままだらだらと給湯室に顔を洗いに行った。…ここにはキッチンついてるし、風紀室の近くにはトイレもシャワーもあるもんな。うん、生活するには超便利。
「おはようございます、晶様」
『おはよう佐藤。珍しいな、お前がここにいるの』
「先日のテニス部のマネージャーの件の報告書を仕上げていませんでしたので」
『あー、さんきゅ。お疲れさん』
よしよしとその女性徒の頭を撫でれば嬉しそうにはにかんだ。彼女も風紀委員の一員で、中3生。
「晶さーん!おはようございます!」
『おう日吉、おはよう』
「お茶をお入れしました!」
『さんきゅ、着替えたら貰うよ』