ついんず

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プルルルルル




プルルルルル




ピッ
『…あ、もしもし優紀ちゃん?どうしたの?』


「〜〜〜〜」


『あぁ、全然いいよ!大丈夫!今から行くんでいいか?』


「〜〜、〜」


『了解!じゃあ今から行くから』


「〜〜」


『はーい。じゃあね』


ピッ















「晶さん、どうしたんですか?」


『相棒のママンが今日夜仕事だから夜御飯つくってやってくれないかってさー』


「相棒…?」


『そうか、日吉は会った事なかったか』


「…?」


『見たらきっと驚くぞ。そっくりだから。まぁ、外見は似ても似つかないんだけどな。あいつ男だし』


「…!男の家に御飯つくりに行くんですか?!」


『男っつっても片割れだし、男女の情なんて全くないんだけどなー』


「でも、」


『そう拗ねんなって!今度日吉にもちゃんと御飯食べさせてあげるから!』


「(俺が言いたい事絶対伝わってない…。)…御飯、楽しみにしてます」





晶は若干拗ねている(ようにみえる)同じ位置にある日吉の茶色い髪の毛をわしゃわしゃと雑に撫でてから着ていた黒つなぎから制服に着替えるべく風紀室内にある晶自室に向かった。



「晶せんぱーい、俺には御飯作ってくれねーんスか?」


『はいはい、ちゃんと作るに決まってんだろ?』


「よっしゃ!」


『お前こういう時だけ素直だよな…』



ラボから顔だけ出した山田の頭をポンと叩いて通り過ぎた。奴の部屋(ラボ)は配線が入り組み過ぎてて絶対入りたくない。絶対なにかにつまづいて何かの線を引っこ抜く。山田は自分のパソコンに触らせたくない性分だから、只でさえ部屋にほとんど誰も入れないが。



晶の自室を開けるとそこは物で溢れかえっていた。野菜を育てるための道具だったり、肥料だったり。あと、委員会で作成しなければならない資料のプリントや、それを作るためのパソコン。トンファーやヌンチャク、メリケンサックに木刀といった武器類、警察からもらった大量の感謝状、お礼にもらったたくさんのもの…。
とにかく物で溢れかえっている。いつか日吉が片付けてくれるんじゃないかと思っているが、奴も女性の部屋に勝手に入るような奴ではないというのはわかっているから散らかったままだ。ちなみに山田には最初から期待なんてしていない。



制服に着替え終わった晶は扉を開けて風紀室に戻った。



「…やっぱり晶先輩制服似合わねぇっすね」


『うるせぇ!自覚済みだ、自覚済み!』ゴンッ!!!


「いってぇ!!」


『じゃあな!』













亜久津家にしゅっぱーつ!




絶対…!これ絶対おでこ陥没した…!
お前は目まで前髪で隠れて見えないから陥没してもしなくてもあんまりかわんねぇ。
…死ね、キノコ
お前が死ね、根暗


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