ぷよぷよ小説

□紫陽花の色
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「久しぶりだな・・・」

う・・・嫌な声。

あの時僕を狙った奴の声だ・・・

「・・・逃げる必要はない、今日は別にお前の身体を奪う気はないからな」

「・・・じゃあ何しにきたのさ」

僕はキッと睨みつける。

「そう怖い顔をするな・・・ま、無理もないか・・・」

「・・・用がないなら、僕はもう行くよ・・・ッ」

何なんだよ・・・分からないから、コイツは嫌い。
コイツを見てたら僕はおかしくなる。
だから早くこの場を立ち去りたかった―――けど、

「用なら――ある」

急にアイツが僕の手を僕の左手を掴んできた。
突然のことだったから僕は顔が赤くなる、自分の手の色と同じように・・・・・・

「お前に聞きたいことがあるのだ」

「な・・・何・・・?」

顔が赤くなっているのを必死に隠す。
けれどもアイツは僕のそんな気なんて知らないで続ける。

「私は・・・おかしいのだ、自分でも分からない気持ちに潰されそうになる時がある・・・・・・」

「・・・それって恋・・・?」

「恋などでは・・・恋など有り得はしないのだ・・・ッ」

「どうして・・・・・・?」

僕が恐る恐る尋ねるとアイツは下を向いて小刻みに震えた。

「・・・こっ恋とは普通男女で感じる物であろう」

「・・・うん」

「・・・だが私は、私は・・・ッ!!」


―お前を見ていると胸が熱くなるのだ―

「え・・・?」

「・・・・・・おかしいだろう、自分の半身だというのに・・・」

・・・ううんおかしくない。
だって僕も・・・僕も同じだから――

「あや・・・僕も一緒、おかしくないよ。」

「シ・・・グ・・・?」

あぁ、そうか。僕があやに抱いていた気持ちは嫌いじゃなくて・・・




「あや、好き・・・」












あとがき

あやクルシグです。
書いてる時の自分顔真っ赤ww
この二人にニヤニヤさせられるお年頃です。

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