掃き溜め


◆名前(BASARA) 

※主観は風来坊

 かの爆弾狂と軽口を交わす姿を見たのが三度。伝説の忍と京の祭りを堪能する姿を見たのが一度。声をかけたのが初めて。
「あのさお嬢さん、名前聞いてもいい?」
 一通り自分が何者なのか説明すれば彼女は知っていたらしく、前田の風来坊ねと小さく笑った。団子屋の軒先から大通りに向けた足をぶらぶらと揺らしてみたらし団子を咀嚼する姿は、町娘のそれとなんらかわりない。
 けれど。
「忘れたわ」
 特別複雑な感情はこもらないその声は、今日は晴天だとでも告げるような軽さだった。
「ないわけじゃあないのよ。でもあんまりにも呼ばれないものだから。嫌ねぇ、歳かしら」
「ま、またまたそんな……見た感じ俺よりずいぶん、」
 若いじゃないかと言いかけた口の前に、団子の串の先端が向けられる。
「女の歳を詮索するのは無粋よ?」
 にこりと優艶に笑んだ顔に嘘は見えない。慌てて頷けば、子供のように無邪気な笑みで頭を撫でられたから、女の人ってすごいと普通に思った。

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名前が思い付かなかったので忘れたことにしました(笑)
松永さんから君って呼ばれることしか考えてません。
魔王からは梟の、とか木菟とかで良いかな、渾名好きだし←えっ
風来坊は姫さん呼びで。

2011/12/12(Mon) 12:52

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