敵の敵は味方
□標的7
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「う゛ぉおい!!着いてきてるかぁ!?」
『あ〜はいはい。着いてってますよー。チッ…うるさいな』
やっほー、皆の捺璃だよー☆
…?何で石持ってんの?
今僕はヴァリアーの後ろを着いて木の上を走ってる。
前には銀髪ロン毛。
後ろは自称王子とカエル。
何でこんなことになったかと言うと…
―――――――・・・。
「任務の報告だとぉ」
『そうだよ』
「報告なら俺らもだし、一緒に行けばいーんじゃん?ボンゴレ」
『…は?』
「そーですねー。同じ所に行くんですしー」
『ちょ、待っ』
「決まりだなぁ」
『僕の拒否権何処さ?』
「あるわけないじゃないですかー」
さいですか。
・・・―――――――。
何て言うか…うん、まぁ察してくれたら嬉しいかな。
「着いたぞぉ」
早っ!!
流石だな、時間短縮。
回想入って、悲観になってるうちに着いちゃったよ〜。
「ししッさっきから何言ってんだよ」
「早く入ってくださーい」
うっわ、ひっろ。
ジッリョネロもでかかったけど、此処はそれの倍あるな。
てゆーか、此処門番とかいないの?
「待て!」
あ、やっぱいたか。
でも無視して先に進んでるヴァリアー達。
『あ〜…めんどくさいなぁ。お〜い!!』
「なんだぁ!!」
『うるさ』
鼓膜破れるー。
頭いった〜。脳に響くわー。
「っな!?ヴァリアーの作戦隊長殿!!し、失礼致しました」
『ぷ、ビビられてんの?』
「うるせぇ!!」
いや、誰が一番煩いのさ。
つか、図星なんじゃん?
「あ、あの…作戦隊長殿…そちらの方は?」
『何でソイツに聞くの?僕は黒紅鬼だよ』
「あ、貴方が黒紅鬼様ですか!?失礼を致しました!!九代目から伺っております。どうぞ中へお入り下さい」
『あ、どうも』
う〜ん…。
怜斗は\世に僕のことを言ってるんだろうか?
…てか広い。かなり広い。
『いや〜広いなぁ。ってゆーか、\世何処いるの?』
「此処だぁ」
またかよ、早いなぁ。
屋敷キョロキョロ見てるうちに着いてたよ。
てか、考え事しながら歩いててよく迷子にならなかったな、僕。
目の前には如何にも豪華って感じのでかくて装飾が凄いドア。重そうだなとか考えつつ躊躇することもなくノックする。
『どうもー。黒紅鬼でーす。任務報告に来ましたー』
ドア越しにそう叫ぶと、重そうなドアが音も出さず開き、優しそうなおじいちゃんがひょっこりと顔を出した。
「いらっしゃい」
『あ〜、どうも』
「おぉ、君が黒紅鬼君かい?あぁ、報告だね。立ち話もなんだ、入りなさい」
『はぁ、ありがとうございます』
怜斗の言ってた通り、馴れ馴れしい…じゃないな・・・。
目上に使う言葉じゃないよね。ごめんなさい。
じゃあ、人懐っこい?うん。わかんないや。
「スクアーロ、お前も入りなさい」
「あ゛ぁ」
三人で\世の執務室?に入る。
つか、執務室かな?
超植物あるんだけど。
え?温室使用?
「どうぞ掛けてくれ」
『え?…うん、あ、はい』
「敬語じゃなくていいんだよ」
『コホン…そーゆー訳にはいかないので』
一応任務だからね。
え?今さら?
知らないよ、そんなの。
「そうか…。あ、お茶でも飲むかい?」
「う゛ぉい!!報告に来たんだぞぉ!!!」
『煩い。……任務報告、してもよろしいですか?』
「あぁ、ごめんね。しておくれ」
『ファミリーは壊滅。
]世のことを狙っていたあのファミリーはジェッソと繋がっていました。
ジェッソの奴等も全滅させましたが、良かったですか?』
「あぁ、ありがとう。…そうか…やっぱり繋がっていたか」
…やっぱ気付いてたんだ。
流石。
ボンゴレ\世の名は伊達じゃない。
「う゛ぉおおい!!初耳だぞぉ!!」
『うるさっ!!…当たり前じゃん、今初めて言ったんだから。つかアンタは一回一回叫ばなきゃ駄目なわけ?』
「ははは。どうやら仲良くなったようだね」
「『なってない/ねぇ!!!!』」
異口同音を体現した二人の叫びは、見事にシンクロし部屋中に響く。
二人は一瞬吃驚したようにお互いの顔を見るが相手と目が合った瞬間勢いよく反らす。
「良かったよ。仲が悪いのは嫌だからね」
「だから、仲良くねぇっ…『こんな煩いやつ、此方から願い下げだよ』…ンだとぉっ!!??」
「仲が良いのは分かったが……スクアーロ、悪いが席を外してくれないか?」
『あ、なら上のも連れていきなよ』
捺璃は笑顔でそう言って顔を天井に向け、殺気を送る。
「しししっ…気付いてたのかよ;」
『はっ、当たり前じゃない』
ガタッと音がし、天井から出てきたのは自称王子のベルフェゴールだった。
「スクアーロ、ベル。すまないが…」
「あ゛ぁ、わかってる。ベル、行くぞぉ」
「う〜い」
ガタン…
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