貸出本

□鏡に映る僕
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    ※藤の捏造多数※
    ※兎折っぽい…風味※
    ※そんなに腐向けでは無
    い筈←※
    ※短い※
















    いつものトレーニングを
    終えて僕は顔を洗いにト
    イレへと向かった


    水に濡れた顔をタオルで
    拭くとき鏡に僕が映った
    自分を見た途端、涙がぼ
    ろぼろと流れ落ちる


    最近、色々と不安になる

    本当に僕は僕なんだろう
    か、だとか折紙サイクロ
    ンは誰なんだろう、だと
    か…

    ヒーローの時の自分は折
    紙サイクロン。そうでな
    い時はイワン・カレリン。
    そうやってヒーローは割
    り切らなくてはいけない
    ことは分かっている
    ヒーローなんて皆そうだ



    でも、
    僕には割り切ることが難
    しい
    だから時々こんな感じで
    僕は色々と決壊すること
    がある


    カツンカツンと靴と床が
    当たる音が響く

    あ、また見つかっちゃっ
    たな


    「先輩」


    僕の年上の後輩。
    最近良く泣いているとこ
    ろを見られる

    もう、見てほしくないの
    に。

    でも必ず彼は僕を見つけ
    る


    「せんぱい、」


    ふわっと温かい匂いがし
    た


    「ば…なび、さ…」

    「先輩、僕をもっと頼って
    ください、」


    これ以上、後輩に荷物は
    背負わせるつもりはない
    よ、
    なんてカッコいい台詞を
    言ってみたいな






    鏡に映る僕はいつの間に
    か泣き止んでいた
    それはきっと君のおかげ






    (ありがとう)





    .

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