貸出本

□君に逢いたくて、
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ヒロトが宇宙人だと知った日、俺は混乱しながら寝た

その日は珍しく夢を見た
その夢は真っ白な空間に俺が独りぽつんと立っていた
不思議に思った俺は首を傾げた
すると、何処からか啜り泣く声が聞こえた
ただなんとなくその声が聞こえる方へと足を進めた
暫く歩いていると、見覚えのある赤髪が見えた
あれ、は…「グラン?」
俺の声は聞こえないのかただ頭を膝に埋めて泣いていた
俺はもう少し近付いてグランの名前を呼ぶとグランはゆっくりと顔を上げた


「だ、れ…?」


目を潤ませているグランは異様に色っぽくて思わず顔を赤くしてしまった
とりあえず俺はグランに話し掛けることにした


「俺だよ俺、円堂守」
「え、どくん?」
「ああ、」
「な、で、此処に?」
「さあ?とりあえず、隣良いか?」
「う、ん…」


俺はグランの隣にドカッと座るとグランはまた顔を伏せてしまった
どうしよう、会話が…
今の状況はグランの啜り泣く声が聞こえるだけだった


「ね、え、どくん…」
「なっ何だ…?」
「僕、ね円堂、くんが、羨ましい」
「?何でだ?」


そう俺が問うとグランがふにゃり、と笑った


「皆に、慕、われてて…好かれ、てる君が…羨ま、しい…」


グランはそう言うと悲しそうな顔をした
俺は、何故か胸が締め付けられるような気がした
またグランの目に涙が溜まって零れた
そんなグランが見てられなくなった俺は気が付けばグランを抱き締めていた


「っ!!なっ何す、るのえんど、くん離、してっ」
「やだ」
「や、めて!!離してよ…っ」
「何で?」
「何、でって…だって僕達…っ」


敵なんだよ、
泣きながら言われた
そんなグランに俺はそれがどうした、と笑ってやった
グランは驚いた顔をして俺を見ていた
俺は泣きたいなら泣けばいい、そう言ってやっるとグランは感極まった顔をして俺の胸に顔を埋めてまた泣き出した
グランが俺の名前を沢山呼んでいた気がする
でも俺はただ、グランを抱き締めているしかなかった。


そんな俺が、グラン…ヒロトに恋をしたと気付くまで後もう少し…











あとがき
円グラも円ヒロも大好きだよ藤はb←
しかしバンガゼには勝てないよ君達は←
大好きだよ!!

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