仁王雅治

□こうなれば、一生騙し合い
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「すまんのぅ、蓮二。なかなか会う機会が作れなくて」
「気にするな。働く世界が違うんだ、このぐらい……当たり前だ」
「それは、強がりか?それとも本気で思っちょる?」
「さぁな」

カチリ
薄いガラスが、重なり合った。音が響く。
そして誤魔化すように…まるで鮮血の如く真紅のワインを、飲み干した。



こうなれば、一生騙し合い



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