=兎の夢(戦国BASARA)=

□空と雲の境目 7
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そこからは何がおきたのかよく分からなかった。




気付いたら私は、幸村と3m位離れていて。




その場で腰が抜けたように座り込んでいた。







「千穂ちゃん!大丈夫!?」

「ぁ・・・え・・・っと・・・」

「旦那!熱くなりすぎだって!
 本気出して千穂ちゃん怪我しちゃったらどうすんの!!」

「す、すまぬ千穂殿!!お怪我は・・・」






呆けていると佐助と幸村が駆け寄ってきてくれた。


佐助はオカンの如く幸村をそう叱りつける。





それよりも、もっと気になることが・・・。






「・・・私、軽くしか飛びのけなかったと思ったのに・・・。
 何でこんなに飛べたの?」

「あ、それね。
 何か飛びのいた時にすごい風が吹いたっけよ」

「風・・・・?」






佐助に言われて、改めて考える。


確かにさっき飛びのいた時、身体がすごく軽くなった感じがした。



それこそふわっと、無重力みたいで・・・。




コレが、私の風属性?





「空から落ちてきたときも思ったんだけどさ、千穂ちゃんの風はすごく力が強いみたいなんだよねー」

「うむ。某もそう思う。
 しかしそれ故、身体に負担がかかるのでは・・・」

「千穂ちゃん、立てる?」

「・・・ん」





言われて足に力を込めようとしたが、何故か立ち上がれない。

力が入らない・・・?




「やっぱり。
 いきなり力を使ったせいだね。
 今日の鍛錬はココまでってことで」

「マジか〜・・・」




ガックリとうなだれたが、仕方ない。

力は入らないし、疲れちゃったし、今日は引き上げかぁ・・・。



・・・チッ。幸村をボコボコにしたかったのに・・・。




「〜〜っ」

「? 旦那どうしたの?」

「いや、何やら寒気が・・・・」

「・・・?」


*
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