=兎の夢(戦国BASARA)=

□空と雲の境目 7
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「でやあああああっ!!!」



バァンッ!
そう音をたてて、私のとび蹴りが幸村の右足にヒットした。


だけど幸村は痛そうな顔一つもしない。


ああくそ、なんかむかつく!



「まだまだぁ!!」




続けざまに、顎にアッパーを食らわせようとした。







幸村との鍛錬を始めてから一時間ほど。


彼は私の攻撃を喰らっても痛そうな顔一つしないで次の一手を狙ってくる。

しかも手加減しているようだからさらに悔しくなってしまう。



・・・まぁ幸村が本気をだしちゃったら私なんて一瞬で終わるんだろうけどw







「む!千穂殿!
 戦いの最中に他の考え事は隙を生みまするぞ!」

「―――!」







そう叫ばれて、改めて幸村に意識を向けると、彼はいつの間にか私のすぐ目の前にきていて。






「――旦那!!」





縁側に座っていた佐助がとっさに声をあげた。



鍛錬で熱くなり、周りが見えなくなっているのか、
幸村は拳を握り締め大きく振りかぶっている。




――――ヤバイ。コレは本気だ。





当たればただじゃすまない。
それがハッキリと分かるくらいの悪寒。


避けきれるとは思わなかったけど、
私は反射的に後ろに飛びのいた。
















刹那、身体が軽くなるのを感じ、目を見開いた。


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