短編集
□照れ屋な彼
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「…だから、そのっ…一生懸命やってるとこがっ、いいんじゃねぇのっ!
そ…そんだけだ!」
唖然としているアカリを置いて、バタバタと戻っていってしまうポッド。
途中でどこかにぶつかったのか、鈍い音と「痛ぇ!」と叫ぶ声が聞こえた。
「な…何だったの?」
一人混乱したまま残されたアカリはそっと唇に触れる。
そこだけ無駄に熱を持っているようで。
まるでそこに心臓があるようにドキドキしていた。
「…待ってよっポッド君!」
慌てて駆け出して、彼の背中を追いかけた。
照れ屋な彼
(頑張り屋で一直線で)(惚れたところもお互い一緒)
。