腐男子観察日記
□夢の場所
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中学生に入ってから、何かを機に祐は不良の道に行った。
根は素直だった為、夜は喧嘩、日中は学校で睡眠していた。
学校をサボることはあまりしなかった。成績も平均以下をキープし続けた。
ただ、毎日退屈だった。
そんな時、妹が不在中に家にいたら、階段に本が置いてあった。文庫サイズにカバーがかかってあり、何も考えずに開いた。
漫画だと思ったのだ。
妹が買う漫画はたまに借りて読んでおり、好みは同じだったから。
しかし、手に取ったそれは、違っていた……。俗に言う、BLというジャンルの本だった。
ただ捲っていたのが流し読みになり、次にはちゃんと最初から読んだ。
『おい、他の出せ』
妹が帰ってくるとすぐにそう言い、色々借りて読んだ。
妹は同人誌は持っていなくて、それ以外をひたすら読んだ。
夜は喧嘩せずに読書した。
学校では何故か目の保養があると思うようになり、街で脳内変換してる時に確信した。
抜けられない程、ハマってしまったのだと……。
そして、元不良腐男子の松崎祐が誕生した……。
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