おまけ。
□腐男子以前。
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いつからだろう、毎日を退屈に感じるようになったのは。
学校の生活がつまらなくなって、行きたくなくて。でも親に迷惑はかけたくないからサボったりはしたくなくて。
だから、適当に学校は過ごして、終わるとすぐにがらが悪いと有名な場所に向かった。
その方が、楽だった。友達付き合いとかなくて、一人でいても誰も来ない。無理に自分から会いに行かなくても良い。
「祐ー!」
なのに、なんで来るかな、コイツ。
祐は大きく手を振って走って来た相手を冷たく見る。
「……なに」
誰かと会話したり、相手の気持ちを思いやったり、平等に接するのが面倒でここに来た。
それなのに、最近妙について来るコイツ。
「今日も一人?」
「永遠にそのつもりだから、どっか行って」
「冷たいこと言うなって」
「……ウザい」
逃げ場まで奪うなよ。
祐は背中に追ってくるのを感じながら、足早に歩く。
「なあ、いつになったら俺のこと呼んでくれる?」
「永遠にないから」
そもそも名前は忘れた。
横目に見れば、目立つ容姿が気に入らない。格好良いとかは分からないけど、装飾や服装が派手。私服はシンプルを好む祐は、そいつが苦手だ。
あぁ、ウザいな。なんで来るんだろう。
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