おまけ。

□腐男子以前。
1ページ/4ページ



いつからだろう、毎日を退屈に感じるようになったのは。


学校の生活がつまらなくなって、行きたくなくて。でも親に迷惑はかけたくないからサボったりはしたくなくて。

だから、適当に学校は過ごして、終わるとすぐにがらが悪いと有名な場所に向かった。

その方が、楽だった。友達付き合いとかなくて、一人でいても誰も来ない。無理に自分から会いに行かなくても良い。





「祐ー!」



なのに、なんで来るかな、コイツ。


祐は大きく手を振って走って来た相手を冷たく見る。

「……なに」

誰かと会話したり、相手の気持ちを思いやったり、平等に接するのが面倒でここに来た。

それなのに、最近妙について来るコイツ。

「今日も一人?」

「永遠にそのつもりだから、どっか行って」

「冷たいこと言うなって」

「……ウザい」

逃げ場まで奪うなよ。

祐は背中に追ってくるのを感じながら、足早に歩く。

「なあ、いつになったら俺のこと呼んでくれる?」

「永遠にないから」

そもそも名前は忘れた。

横目に見れば、目立つ容姿が気に入らない。格好良いとかは分からないけど、装飾や服装が派手。私服はシンプルを好む祐は、そいつが苦手だ。


あぁ、ウザいな。なんで来るんだろう。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ