おまけ。
□祐の妄想(?) 忍はこんな受け。
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―――祐と忍のとある日常。
「忍さ……」
「なんだよその目」
「やっぱりさ……」
忍はカッコイイのに可哀想な受けなタイプだと思うんだよなー。
*****
「誰かいねぇかなー」
忍は一人でボーッとしていた。
抱く予定の相手の都合が悪くなり、時間が空いてしまった。その為、どうやって時間を潰そうか、忍は悩んでいた。
「松野」
横になり空を見上げていた忍だが、急に視界が暗くなった。
現れたのは、見慣れた奴。運動部らしいスポーツ刈りの頭に鍛えられた身体をした奴。忍の好みで言うなら、絶対有り得ないタイプだ。
「っ、中野!」
忍は露骨に嫌な顔をした。
「俺はお前よりも先輩だ。そんな口聞いて良いのか」
「関係あるか!」
「今日は相手いないのか」
中野は辺りを見回す。
「アンタには関係ない」
運が悪い。コイツに会うなんて最悪だ。今の状態で、コイツにだけは会いたくなかった。
「あぁ、フラれたか」
「バカ、違ぇよ!向こうに急用が出来たんだ!」
「ようするに、今はフリーか」
中野は淡々と言う。
不味い。非常に、不味い。
このままだといつもの感じになりそうだ。
「しかも、時間が空いてて暇なのか」
「…お前には関係ない」
「関係あるさ」
「ねぇよ!」
忍は起き上がり、中野から逃げようとする。
「そろそろ良いだろ」
「何がだ」
「返事は求めてない」
「求められても困る!」
「松野が好きだ」
中野は力強く、忍の肩に手を置く。
「俺は、アンタの事、嫌いだ」
忍は中野の手の上に手を重ねて、外そうとする。
「柔らかい手だな」
「気持ち悪いっ」
しかし逆効果だったようで、中野は忍の手を握る。
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