ホンマに好きやねん

□04 祭りへGO!
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あっかん!!

会話がないわ!!

とりあえず、ここは廉造の浴衣をほめるべきやろか……



「そっ…その浴衣……似合うてるな」
「おぉ、おおきに……」




………………。



そんだけかい!!
褒めたってんからなんか、もっと言えや!!!



「お…おなか空いたなぁ」
「せやなぁ」






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!!


「お前なんやねん!!人がせっかく気ぃ使うて喋ってんのに、あっさり反応で終わりやないかい!!」
「いや……陽菜…怒ってないかなぁ思うて」
「怒る!?なにがや」


私は今、あなたの反応に対して怒ってるんですが?




「せやから!!先週………キス…してしまった事……怒ってへん?」


その事かいな……
「なんも。今は怒ってへんよ」
「今は!!?」
「最初は……そら、初めてのキス奪われた奴が、廉造やし………なんやねん思うてたけど…」



でも、あれで私は救われたかもしれへん。


ああゆう、ハプニングがあって私は変われたんかもしれへん。




「今は……感謝してる」
「………陽菜…」
「廉造……おおきに」


無愛想やったかもしれんけど


ずっと言いたかった。



「おおきに」って………




「陽菜」
「なんやねん」
「今更やけど……浴衣似合うとるで」


いつも言うてる事なんやろうけど……


「言っとくけど、本気で言うてるんやで?」




「廉造も……似合うとるで。めっちゃ、普段よりかっこよく見えるわ」
「それは、誘ってはるんですか?」
「さっ!!誘ってへんわ!!!」
「あ、せや。陽菜、祭りでなに食べたい?」



え……

言うたら、絶対からかうやんか。



でも、今日くらいは素直になってもええかな……




「りんごあめ」
「かわええなぁ〜ええよええよ〜」
「おじいちゃんか!!」
「キスのお詫びに買うたるわ」
「ええの?」
「陽菜の大事なファーストキス奪ってしまったし」




この時、なんで私は廉造やったら別にええと思ったんやろうか……?

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