ホンマに好きやねん

□04 祭りへGO!
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今日は、夏休みが始まって3日後。



つまり、廉造と祭りに行く日、である。




・・・
あの日以来、廉造とはまともにしゃべっていない。



でも、あの日以来、私は少し変わった。
少しは積極的になった。



浴衣なんて久々に着たかもしれん………




ピーンポーン




「あ、廉造……」
「陽菜ー!!廉造くん来たで!!!」
「分かってるわ!!」



急いで、ドタバタと階段を降りた。



「あら、陽菜。髪ほどけてはるわ」
「えっほんま?どこ?」
「待っときい。直したるわ」


お母さんが直しとる間に、私は携帯やら財布やら、いろいろ巾着に詰め込んどった。



「ホンマ最近陽菜女の子らしくなったなぁ」
「……………」


お母さんまで、そないな事言うた。

廉造にも言われたな。


「ほれ、直ったで。行ってきい」
「堪忍な」
「ほんで、廉造くんのちゅーでももらってきたら、ええやないの」
「うるさいねん!!」


キスならもう、もらってるわ……。



「すまん…遅なってしまって……」
「いやいや、ええよ」


固まってしまった。




廉造の浴衣姿があまりにも様になってたから……。



「ほな行こか」
「お…おん」




そして、私は家を出た。

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