長編小説

□七龍【第一話】
3ページ/12ページ

此処は龍醒大陸<リュウカクタイリク>内陸部に位置する“遙<ヨウ>”と呼ばれる国。


貿易や外交などは然程栄えては居らず、ほぼ自給自足により為る小さな国だ。

国土は小さいながらも、納める者が争いを嫌う為か、治安も良く“温な国”と言う言葉が良く似合う、静かな場所だった。


そして、遙国内の地図にすら記載されないほど小さな村、“集落”と表現しても差し障りの無いほど、ひっそりとした山奥。

建ち並ぶ家々は、質素な木造の物ばかりで、その他の土地には田畑が多く見受けられる。

そして、この村の中心部、しっかりとした木造建ての武道道場、古めかしい建物だが、綺麗に手入れの行き届いた此処は、この村の地主の家でもあり、村の子供達の学舎としても使用されている。





.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ