桜 雷 

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「松陽先生……」















先生がいなくなってからは







毎年、


銀時とズラと晋助と
手をつないで





先生が
―いた―場所に
泊まりに行っていた











みんなが
弱味を見せられる場所だった


















それが
あれ以来、
地球に帰ることもできずに
ここにいて









ずっと
あの場所へは行けていない














みんなは
まだ毎年




先生に
会いに行っているのだろうか









晋助は無事だっただろうか














名無しさんは




せめて
先生に近い場所にと思い









毎年
神威が教えてくれた
あの場所に来ていた















一番、
松陽先生が
似合いそうな場所だから
















「松陽先生…」








封印した刀も
この日ばかりは
ずっと背に抱えたままで






懐かしい重みとなって
共にいてくれる






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