仮名
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「これ、は…」
「蓄積していた疲れを
吸い上げました……
これは念能力と言われる
特殊能力です…
あたしの能力は除念と言って
念能力を解除する能力なのですが
メインは治癒です」
「治癒…」
「心と体の治癒」
そう言って
ナイルに手をかざすと
ナイルが腕にしていた傷が
みるみる閉じていく
「……化物か…ッ」
ナイルはそう言ったが
エルヴィンは
これで異世界説は否めないと
眉をひそめる
ナイルは
しばらく傷口を凝視していたが
しばらくして
「どうやら本当のようだ」と
納得するように呟いて
名無しさんを一瞥し
この件は報告させてもらう
と言い残し帰って行った
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