クルタ族の女
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「………」
「あたし、血まみれだったのに…
挨拶してくれるんだって…
嬉しかったの」
「だからなんだよ」
「ホントはね、死ぬ気だったの…
あの時」
「?!」
「でも生きたくなったの…
私を初めて大切に思ってくれた…
あの人たちのところに行きたい」
そう言う名無しさんに
カァッと眉を寄せ激しく殴る
名無しさんは
一言も声をあげず
目だけが輝きを失わない…
そんな名無しさんに
もういい…と呟き
顔をあげてニヤリと笑い
「( )」
「????!!」
名無しさんになにかを囁いた
.