クルタ族の女
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「ここでいいよ!」
名無しさんはそう言って
ウボーから降りて
ありがとう!すごく高かった!と
ニコニコしている
ああ、またなと
ウボーが帰っていくと
クロロは大木に
寄りかかって座り
おいでと名無しさんを呼ぶ
ウボーが完全に見えなくなると
名無しさんはクロロに
抱きしめられる
これは日課のようなものだった
「あー落ち着くー」
「あーおちつくー」
名無しさんが
クロロの言葉を真似ると
クロロはクスと笑って
名無しさんを見つめる
それを合図に
今度は名無しさんが膝立ちになり
クロロを抱きしめる形をとる
「クロロの匂いだー」
「名無しさんの匂いだー」
「んふふ(笑)」
クロロはそう言う名無しさんに
心地よさように
抱きしめられている
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