君が現れた

□第1話...見知らぬ少女が降りた街
1ページ/3ページ







――――電車が発車します…





「うわぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!!!」

「待って待って待ってぇぇぇぇえ!!」

「ちょっ…和泉遅いしっ!!」

「うっさいわ!!ボケっ!!」


――――プシュー…



私たちは朝、電車で通う。
親友の和泉も一緒。
今日も和泉のせいで
ギリギリに電車に乗った。




「はぁはぁはぁ…よ、よかった」

「……あれ?今日はなんか空いてない?」

和泉が周りを見渡す。
どこか違う雰囲気に気がつく。

息が整った私は和泉と一緒に
周りを見る。

「…確かに。誰もいなくない?」

「…おかしくない?もしかして今日、学校休みとか?」

「Σえっ!!!いやいや、今日は平日だよ!?」

「でも、おかしいでしょ。誰もいないんだよ?」



「「…………」」



2人は顔を見合わせて沈黙する。

確かにおかしい。
平日なのに、電車の中に誰もいないなんて…。


「ちょっと、あたし聞いてみる…」

「あ、うん」

和泉はそう返事した。
あたしは電車の運転手に聞こうと、小走りで運転手に近づいた。







「(…え………いない?)」






運転手もいなかった。

おかしい。
おかしすぎる!!



「和泉っっ!!!」

あたしは怖くなって和泉に走って戻っていった。


.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ