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□子兎と狩人
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深い深い森の中
誰の目にふれることのない場所に、一つ小さい小屋がありました。
その小屋には、小さな小さな少年が一人、主人の帰りを待っています。
その主人…師匠とも呼べる人は、只今任務遂行の真っ最中。
こんな日は、決まって帰りが遅い。
それでも少年は主人の言いつけを守り、小屋でじっと主人の帰りを待つのです。
そんなある日…
いつも通り主人の帰りを今か今かと、小屋の外で待っていました。
カツ……カツ…
森の奥深くから靴音が此方に近付いてくるのが聞こえました。
(………なんさ?)
外は絵の具でも溢したかのように、空全体をおおう黒。
そして、その闇にキラキラと顔を出す星達が輝き、それを月が照らしていた
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