×

□友情と恋人と…
1ページ/4ページ

『ねぇ…神田』


 静かなベッドの上、只黙って座る黒髪の青年に話しかける少年。



 疑問に思うことがあるんです…



『神田とラビって…いつから仲がよかったんですか?』



 僕と神田が出会う前から、神田はラビと出会っていた。


 そして今でも、変わらない友情が二人を結んでいる。




 そんな二人が羨ましかったから…




 そんな僕の質問に眉を寄せ、不機嫌そうに睨む神田。



『どこが仲いいんだよ。アイツがまとわりついてくるだけだ』


 ちっと舌打ちをした後、ゴロンとベッドに倒れた。



『でも…よく一緒にいるじゃないですか』


『あ?それはアイツがしつこく話しかけてくるからだろーが』



 違うんです。



 僕には分かる。



 二人は見えない糸で繋がっていて、凄く信頼しあっている。



 何だかんだ言って、二人はお互いを思っている。






 だから……僕が入る隙間なんかないんじゃないか?って思うことがある。





 これは二人の絆…






 邪魔しちゃいけないもの……








 それが僕は不安で。邪魔したくはない…。邪魔できないけど……凄く悲しくなる…






 ラビは勿論。神田は絶対に話さない。




 話てくれそうにないし…聞こうともしない。











『ねぇ…神田。貴方はラビを大切ですか?』



 思ってもいなかったことを聞かれた神田は、ガバッと体を起こし僕の方を見る。




『ラビを…友情を大切にしますか?』



 優しく…柔らかく笑うアレン。




 そんな僕を驚いたよな顔をしてから、普段の無愛想な表情へと戻り、軽くため息をこぼし




『あんな奴だが…大切な仲間だ』



 っと言うと、ポンと僕の頭に手を置いた。





 口ではそんな事言うけど、凄く大切なんだって伝わってくる。






 正直。心が痛む…





 そんな事、神田に知られまいと、笑顔を作り神田の手を引きながら


『お腹すきました。ご飯食べに行きましょ』


 グイグイ引っ張りながら部屋を出る。





 なんか…部屋にいずらくなったから…




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ