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□太陽の君へ
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そう言うとラビの手がはなれ、気配がだんだん遠くにいくのが分かった。


(…きっと任務に行くんだ)


丁度ドアに手をかけた時だろうか…
一度こっちを向いたのだろう。
部屋の中の音という音が消え、只残されたのは貴方の悲しそうな…でも愛しそうに僕を見つめる瞳。






ラビの居なくなった部屋。
どこか寂しく、やけに静かで何だか心にぽっかりと穴があいた気分だ
(実際はもうあいてるけど…)


取り残された僕は、少しの間黙っていた。
ふいに体を起こすと、ラビが数秒立ち止まったであろうドアを、何を言うでもなく只じっと眺めた…




『ラビのバカ…』




なんでだろう…


あの時、直ぐに仲直りしていたら…









ラビが任務に行ってから一週間……―――




今日はラビが帰ってくる日……





のはず…――



ラビはこの一週間、何も連絡をよこさかった。
あのラビが連絡をよこさないなんて……きっと無線ゴーレムが壊れたのだろうと、その時の僕はあまり気にはしなかった。



ラビを迎えようと…それと、この前の事をちゃんと謝ろうと、その足を急いだ。
(ちゃんと謝って、いっぱい抱きしめるんだ)



そんな事を思いながらやや足早にに廊下を歩いていると、前から曇った表情で此方に走ってくるリナリーがいた。


『アレンくん…!!』


僕を見つけると、ハァハァと肩で荒い息を整え、ガシッと僕の腕を掴んで何処かへ向かった。


リナリーの握る力が、歩くにつれだんだんと強まっていくのが分かる…



ある部屋の前。


足を止めるリナリーに不思議そうに顔を向けてみるものの、一向に顔を上げようとしない…
そのかわりに、中よっとドアを指差すリナリー。


きっと中に入れと言う事だろうと思い、言われるがままに少し重いドアをギィィっと鈍い音を鳴らしながら中へと入った。


中にはコムイさんを始めてする人達やファインダー、浮かない顔をする神田がいた。


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