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□太陽の君へ
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なんとなく今は、ラビの顔が見たくなく、寝たふりをしてしまった。
『……アレン?』
反応をしめさない僕に、『寝てるか…』と、ラビの声が部屋へと響いた。
『………アレン、さっはムキになったりして悪かったさ…。俺、もっとちゃんとアレンの話聞けば…』
そうポツリポツリと喋るラビの声は、どこか悲しそうで…
なんだかこっちまで、悲しくなってくる
でも、僕はどうしてもラビを許せなかった。
大好きなラビに、あんな簡単に"飽きたんか!?"と言われ、凄く胸が痛い……
『………らい』
『ラビなんか嫌いです……大嫌い…』
周りから見れば、たんに意地をはってるようにしか見えないだろうが、そんなものはもう…どうでもいい。
『…………ゴメン』
そう謝るラビの声ですら、今の僕にはさっき言われた言葉の方が強く焼き付き、聞こうともしなかった。
それでもラビは謝り続けた。
『………俺、今日から短期任務なんさ。アレンと同じ、一週間の』
少ししてからだった。
ポツリと呟くような声でラビは言った。
ラビが任務に行くなんて知らなかった僕は、背を向けたままだが大きく目を見開いた。
『やっとアレンに会えたのに、もうお別れさ。』
なのにバカな事したさ、俺……
そう言ってハハハ、っと悲しくラビは笑った。
何も言えない…
体すら動かない……
なぜだか、ラビの言った『お別れ』の言葉が、本当に最後のように聞こえたから……
そんな僕に、ラビはあの大好きな大きな手で、優しく頭を撫でてくれ、小さく……けどはっきりと言った。
『行ってくるさ、アレン』
それが彼の最後に言った言葉だった。
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