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□太陽の君へ
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『ラビ、これは任務に行った時にぶつけたところで……』
『そんな言い訳なんか聞きたくないさ!!』
僕が言い終わる前に、ラビの怒鳴り声が部屋に響いた。
ラビはどうやら、この跡をキスマークだと勘違いをしてるらしい……
大声を出すラビに、ビックリしたものの……
この跡…と言うよりアザは、本当にぶつけてできたものだった。
『言い訳って…本当にこれは……』
『もういいさ!!アレンの浮気者!!』
人の話を聞くどころか、変な疑いをされた挙げ句に、この言い掛かり……流石の僕もカチンときた
『だから違うって言ってるじゃないですか!!』
『そんなもん知らないさ!!俺が居ない間に、他の奴なんかと……!そんなに俺に飽きたんさ!?』
そのラビの言葉に、凄く胸が苦しくなった
どうして分かってくれないの?
僕はこんなにもラビに会いたかったのに…
『もういいです!ラビの分からずやッ!ラビなんか大嫌いです!!』
言われたくなかった言葉を言われ、ついムキになった僕は、ドアを勢いよくバタン!!と、閉めるとラビの部屋を出た。
部屋に残されたラビは、自分は頭に血がのぼっていて、ついムキになった事を後悔していた。
『……アレン』
シンと静まりかえった部屋の中、そうポツリと呟いた…
その頃アレンは、自分の部屋へと戻っていた。
アレンは体をベッドへと投げ、天井を見上げていた……
何時間たったのだろうか……
僕はつい、うたた寝をしていた事に気づき、体を起こそうとしたと同時に、ドアを叩く音が聞こえた。
そしてそれが、誰なのかという事は直ぐに分かった
『…アレン、入るさよ?』
声の主はラビだった。
でも僕は、さっきの事を思い出すと、反射的に持ち上げた体を再びベッドへと沈め、ドアから背を向けた。
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