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□目を閉じて、世界が終わる
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こんな世界だから、どんな事にも終わりはある。



国が滅び


人は死に


植物さえもが枯れ


世界が終わる……






毎日変わりなく繰り返されるこの時間も、いつしか記憶から消え、思い出すらなくなってしまう。




全てを忘れてしまってもいいの?




この現実を…受け止めるの?




嫌じゃない?
苦しくない?
悔しくない?








貴方との記憶も……











『受け止めますか?』



こんな簡単に消えてしまう記憶を…



世界の終わりを……








ほんと突然、ポツリとこぼれた言葉に思わず息を飲んだ…




ついさっきまで、入れたてのカフェオレをコクコクと味わいながらアレンと過ごしいたのだが。

その悪びれた様子もなく淡々と吐き出された言葉に、カフェオレの香りを楽しむ余裕さえなくった



カタン…とカップをテーブルに置くと、部屋はまるで、誰も居ないかのように静まりかえった。












『ラビは……素直に受け止めますか?』




またポツリと、静まりかえった部屋に響くアレンの声……






『………』




『世界が終って、自分の記憶が…思い出すらなくなっても…』



それを何事もなかったように受け止める?

















『そうさね…受け止めるな』




受け止めざるおえない






『……僕も事も…他の皆の事も、消えてしまっても…ですか?』




『…だな。どんな事が起こったってな』



それを聞いたアレンは、酷くきずついたような表情を浮かべた。


(だから言いたくなかったのに……)



アレンのそんな顔は見たくないが…俺が言った事は本心



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