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□気づかぬ内に芽生えてて。
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視界が歪み、涙が溜まっていることに気づき 、慌てて目を擦る。
グリーンを見つけた安堵感。

そして、レッドは気づいた。
グリーンを好きになっている自分がいることを。

「よかっ…」

自分の気持ちに気づき、また、グリーンを見つけ喜ぼうとした矢先だった。
いきなり飛んできた火の粉。

「な、なにすんだこの…?」

オレを見る目。
ニヤリと笑う口元。
先ほどの死んだポケモンと同じく、ゴースに操られていることがわかって。

何も出来なくなってしまった。
死んだポケモンを操り、グリーンまでも操っている敵に、煮えたぎる様な怒りを覚え、哀れにも操られてしまったみんなの想いを感じ取り泣きたくなる。
助けたいのに、助けられない。
傷つけたくないのに、傷つけなければいけない。
矛盾している。

投げつけられる火の粉。
あざけ笑っているポケモンたちとグリーン。
そして、後ろで笑うゴース。

「『ほのおのうず』だ!」

叫ばれた言葉。
振り上げられた右腕。

炎の渦が当たったら人間なんてひとたまりもない。
いくら操られていてもこの仕打ちは辛い物だった。

攻撃をレッドに向けながら、笑うグリーン。

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