BL小説
□涙声以上の事
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「3年Z組。担任、坂田銀八」
銀魂高校何回目かの卒業式。
みんな前日まで「泣かないよ〜アハハ」とか騒いでたくせに周りからは鼻を啜る音や嗚咽、お妙さぁんと嘆く声が聞こえる。
「‥‥土方、十四郎」
銀八が土方の名を呼ぶ。
2人はいつからか付き合っていた。
―――銀八が俺を呼んでくれるのは最後かも知れねぇ
そう思うと目頭が熱くなって、鼻がツンとしてきた。
「っ、ふぁい‥‥!!」
呼名に対して返事をすると涙声になっていた。
あの土方がないてるぞ、あの副委員長が、とか聞こえるが涙は止められなかった。
卒業式の後、最後の3Zの集合写真を撮ることになり外に出た。
「お妙さんの隣がいいっ」
「私ゴリラの飼育員じゃないわよ」
「おいサドッ!!カブってるネ、どけ!!」
「お前なんか写っても写らんでも同じだから安心しな」
「キィィイィ!!!」
「銀八先生‥‥これ、私からのラブレ「いらねぇよ、んなもん‥‥おら、てめぇら撮るぞ」
「みんな、こっち見るぜよー」
「よしっ、行くぞぉぉぉおぉ!!!」
銀八が気合いを入れるかのように叫び上げる。
「さんねーん、ずぃーぐみっ!!」
ぎんぱちせんせぇえぇぇ―――カシャッ
最後の一枚は、みんながカメラに寄ってぎゅう詰めの写真となった。
「あっはっはー寄りすぎじゃ‥‥ってうわぁぁあぁっ」
坂本先生は3Zの波に飲み込まれた。
「土方」
「やっと来たか‥‥で、話ってなんだ」
銀八と土方は、教室で2人きりの空間。
写真を撮り終わって坂本先生が飲み込まれている最中、飲み込まれから逃れた土方は銀八に手招きされて言われた教室に向かった。
「お前、泣いてたろ」
「っ!!?な、泣いてねぇ!!」
「声が涙声だったよ」
「空耳じゃねぇの?」
「いや、絶対泣いてた」
「泣いてねぇ」
「だって‥‥」
そう言って銀八はずいっと土方の顔に寄り、
「だって俺のムスコが破裂しそ‥‥ぶべらっ!!」
「最低だてめぇ!!このムードぶち壊し野郎!!」
「いやマジだから。先生、息荒くなるのどんだけ我慢したか」
「涙声以上の事想像してるからだろ」
土方は呆れてため息をついた。
「涙声以上の事‥‥ヤる?」
「いや、もう字がぁぁあぁか☆た☆か☆な☆うぎゃぁぁあぁもう意味わかんねぇ!!」
「俺の方が意味わかんねぇよ!!」
(涙声以上の事って何すんだ‥‥やっぱり‥‥セックス?)
そう土方の頭の中でぐるぐる目まぐるしく考えていると、服をちょいちょいと引っ張られる。
「たってる」
「‥‥は?」
立ってるって、俺立ってるけど‥‥と銀八の返答を待つ。
「ここ勃ってる。ナニ想像してたの?」
そう言って土方のモノをつんつんと突く。
「ひゃぁっ!!な、なんで!!?」
「土方くんのえっちー」
「ちがっ!!」
「しょうがないなーヤろっか、俺のもやばいし?」
「っ‥‥!!」
銀八が取り出した、ビンビンに勃った一物を見た土方は余りの大きさに喉がなる。
「またでかくなった」
「言うなっ‥‥でももう我慢がっ‥‥」
土方はそう言うや否や銀八を机に座らせ、自分のを銀八のと擦りつけた。
「おいおい‥‥積極的だなぁ」
「んふっ‥‥は‥ぎんぱ、ちぃっ」
微妙な快感に土方は一層腰を振る。
(絶景‥‥)
快感を追い続ける土方を下から眺めていた銀八は自然と口角が上がる。
「ぎんぱちっ」
「‥‥っく!!」
土方が快感を求めて2つのモノを一緒に握り上下に擦る。
銀八は気を抜いていた為、いきなり訪れた波に飲み込まれ、白濁色の液を出した。
「きもちよかった?」
土方は頬が紅く染まり、よだれを垂らし、トロンとした目で銀八に問う。
「気持ちよかったよ、土方」
「ふふっ」
“気持ちよかった”という言葉に気をよくした土方は、銀八が出したものを指で掬い取り自分の後孔に塗りたくった。
(‥‥やべっ)
自分が出したものをローション代わりにしている土方の姿を見て、出したばかりなのにまた大きくなった銀八のモノ。
「またおっきくなってるね‥‥」
そう言った土方は銀八の肩にを置き、ひくひくしている一物を自分に入れる。
だが、銀八のは上手く入ってくれず、ツルッとずれたかと思うと土方の金玉を刺激する。
「ぅやあっ!!」
‥‥ぶちっ。
土方の喘ぎ声を聞いた銀八は理性の糸が切れた。
「ぎんぱち?‥‥っあ!!?ぎんぱ「ごめん、制御できない」
その言葉を言った時、銀八は思いっきり土方を突き上げる。
「あっ、あっ、もっと‥‥もっとちょうだいっ‥‥‥もうちょっとよこ‥‥んぁぁぁあぁっしょこっ、しょこいいっ!!!」
土方は呂律が回らなくなり、よだれを垂らしながら悦んでいる。
「‥‥ちゃんと受け止めろよ?」
銀八はグッと突き上げると最奥で出した。
「ぎんぱち、あ、あぁぁあぁっ!!」
「‥‥‥」
「‥‥最後だしよくね?」
「最後だからだよっこの天パ野郎!!」
「あ゙ぁっ!!?天パナメんなよコルァ!!」
情事後。
息を整えて我を返した2人は、制服が白いのでカピカピになっているのを発見した。
「そもそもてめぇが盛るからだろうが!!」
「先に勃たせたのはどこのどいつだよ!!」
「それは‥‥それは涙声以上の事するって言ったてめぇが悪いんだ!!」
「俺は言っただけだろ!!?勝手に想像したのはお前だろがぁぁあぁ!!」
一通り言い合った後、はぁはぁと息を切らしながら睨み合う。
「‥‥ぷっ」
「ちょ、笑うなよ‥‥‥っくく」
「あっはははは」
「うはははは!!」
「はははは‥‥はぁ」
「とりあえず洗濯するわ」
制服寄越せ、と銀八は手を出す。
「いや。記念に残しとく」
「えぇえぇぇ!!?親に見つかったらどうすんよ!!」
「隠しとくって」
「‥‥いや俺が貰う」
「は?」
「それおかずにしてオナ「絶対渡さねぇ」
「ぎゃっ!!?うそうそ!!ちょうだい!!」
大人気なく銀八は土方に縋る。
「渡す必要はねぇよ」
「え?」
「だって」
今度会う時ヤるだろ?
Fin.