英雄の兄と落ちこぼれの妹

□新たな手駒
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ドラコとの散策から戻り、夕食を食べたリアン

お風呂にも入って後は寝るだけのリアンにヴォルが上着を着るように言い放つ


「出掛けるぞ
目眩しの魔法は使えるな?」

『うん
でも…レギュラスはいいの?』

「…面倒だし構わん
それよりも早くしろ」

『サラとバジはどうする?』


ヴォルに急かされ慌ててローブを羽織るリアンは、枕元でとぐろを巻いていたサラとバジに振り返る


《そうだな…
私も行こう》

《主が行くならバジも行きます》

『今日はフード被るからポケットに入るか腕に巻き付いてね』


そう言われてサラはリアンの腕から首に巻き付き、バジはリアンのポケットに入る

ログハウスを出れば、ヴォルから姿現しをした森へ行くように言われ、リアンは森へ向かった


『どこら辺に居るのかな?』

「どうせあいつが…」

「あいつってどいつのことかな?」


ヴォルが吐き捨てるように言い放った瞬間、リアンの背後から苛立ちを含んだ声が聞こえた

振り返ればリドルが宙に浮いてこちらを見下ろしていて、その整った顔を苛立ちで歪ませ睨んでいた


「わざわざあいつの元に出向いてこっちに連れて来てやったのになんて言い草なんだろうね
それだったら自分が行けば良かったじゃないか
リアンから離れるのを耐え忍んで行ってやったというもにこの糞猫は…」

「フン、偉そうに…」

「それはこっちのセリフさ
自分じゃ行けないからって押し付けただけのくせに…」


リドルはそう言って地面に降り立ち、実体化するとリアンの手を引き寄せる


「あの糞爺酷いと思わないかい?
人に面倒を押し付けてあの言い草だ」

『マルフォイ家の屋敷だったから出てこなかっただけだと思っていたけど…
リドルもお使いに行ってたんだね』

「そんないいもんじゃないよ
ただ…面白い情報は手に入れたけどね」


そう言ってリドルはリアンと手を繋いだまま歩き出した


「あいつとナギニはこの先だよ」







2017/09/23

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