英雄の兄と落ちこぼれの妹
□二年目の結末
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夏学期の残りの日々の中でいくつかの変化があった
まず“闇の魔術に対する防衛術”のクラスがキャンセルになったこと
ドラコの父、ルシウス・マルフォイが理事を辞めさせられたこと
ジニーが元気になったことの三つだ
ルシウス・マルフォイの事に関してはヴォルが何か言っていたが、リアンはドラコを宥めるのに忙しくて聞き取れて居なかった
ジニーはリアンに謝りながらも御礼を言ってくれた
そのジニーを傷付けた張本人に魔力を分け与えるリアンに…
「君ってなかなか薄情だね」
寮に戻ったリアンを出迎えたリドルは笑みを浮かべながら言い放つ
リアンは少しずつ夏休みの荷造りをしながらリドルの言葉に耳を傾ける
「ジニーの事は大切だと言いながらこうやって僕を側に置き、魔力を分け与えてる」
『…ぼくにどうして欲しいのさ』
「別に
ただ面白いなって思うだけさ」
そう言ってロケットに戻ったリドルを見届け、リアンは溜め息をついた
ジニーが大切なのは本当だ
ジニーはロンと違って良い子だから
だけどリアンにとってリドルも大切だったりするのだ
面倒だと呟きながらリアンは杖を振るってトランクを閉めた
2014/12/22
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