英雄の兄と落ちこぼれの妹

□相見える
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ハリーがジニーに駆け寄るのが見えた

ハリーはやっとここまで来れたんだ…

そんなハリーにリドルは近付いて行く

まだ上手く動かない体に焦りを覚えるリアンだったが、頬に触れる優しい感触にハリーやリドルから意識が逸れる


《怪我はないか?》


ゴーストの様に半透明なサラ

リアンは涙を溢れさせながらサラを呼ぼうと口を動かすが、上手く声にならない


《大丈夫だ
時期に体の調子も元に戻る
私としてはあの餓鬼を始末したいのだが…》


眉を顰めたリアンにサラは苦笑いを浮かべた


《リアンはあの餓鬼をどうしたい?》


サラの言葉にリアンは考えた

自分はリドルをどうしたいか…

何故かリドルに親近感を抱くリアン

きちんと話をしてみたい

今はただそれだけがリアンの頭を占めていた


《分かった
バジリスクとも話が出来た
あの愚兄には仕置きを兼ねて少し踊って貰おうか》


そう言って妖艶な笑みを浮かべたサラはリドルとよく似ていた

リドルがサラに似ているのだろう

リアンの考えが筒抜けなサラはその美しい(かんばせ)を歪ませる


《気持ち悪い…》


いやいやいや

どれだけリドルが嫌いになったの!?

目を瞬かせたリアンにサラはフッと笑みをこぼした


《少し離れる
リアンはここで大人しくしていてくれ》


そう言って何処かへ消えたサラ

リアンは腕を動かすが物凄く重く感じる上に怠かった


『ゔぉる…』


今どこに居るのだろうとぼんやりする頭で思い浮かべるリアン

あぁ…

お腹空いた…

早く寮に帰りたい…

リアンはハリーと対峙するリドルにまた視線をやる







2014/12/19

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